綿花(めんか)について

COTTON STORY 3

綿花(めんか)について

綿花(めんか)という言葉を耳にすることがあります。 しかし、これはコットンの繊維のことで、実は、花ではないというのを ご存じでしょうか。

花が咲いた後に実を付け、その種の表皮細胞が 細長く生長したものがコットンの繊維です。 その繊維の状態が、白い花が咲いているように見えるので、 綿花と呼ばれています。

商業生産されている代表的な綿花は、高級綿製品に使われる細番手用の バルバデンセ種、一般的な綿製品に使われる中太番手用のヒルスツム種、 衛生用品やふとん綿に使われるアルボレウム種の三種類があります。

バルバデンセは、ペルー北部が発祥地で、南米北部、中央アメリカ、 西インド諸島からエジプトへと渡っていきました。 アメリカで栽培されているスーピマ(アメリカ・ピマ綿)は、 この種類に属します。

またアメリカでもっとも多く栽培されている綿花はヒルスツム。 メキシコ南部から中央アメリカの地域で生まれた品種で、繊維の品質に優れ、 短い期間でよく育つ、栽培しやすい品種です。

アルボレウムは、パキスタンやインドで栽培されていたものが、 東方、北方へと広がっていきました。 日本でも江戸時代に盛んに栽培されていたのはこの品種で、 現在も和綿として少量ながら栽培されています。